【エッセイ】とある小説賞の受賞について少々……その2

2020年3月28日

前回その1の記事はコチラ

授賞式は都内の某オフィスビル内にて行われるとのこと。
日時やその場所までの案内、そしてビルへの侵入経路についてのメールをもらう。あとのことは特に指示はなく、来てからのお楽しみという感じであった。

さて、授賞式の日程を知ってから、その時までまたしばし時間がある。
こんな時、若輩たる乃々楽氏は『当日必要なものは何か?』という邪推をゆめゆめほとばしらせるのである。


編集者はもしかしたら、当日、受賞作の続編について聞いてくるかもしれない。
編集者はもしかしたら、当日、受賞作以外の文章も読んでみたいと言い出すかもしれない。
編集者はもしかしたら、当日、受賞作以外にどれほどの文章ストックがあるか知りたいと持ち掛けてくるかもしれない。
編集者はもしかしたら、当日、短編も書けるのかどうか判断したいと言ってくるかもしれない。
などなど。

これらの編集者の想定をさらに超える状態で当日を迎えられれば、言い意味でインパクトを与えられるだろう。

愚かにも、そんなことを考えたのである。
なぜならば、乃々楽氏は、愚か者だからである。

そう、愚か者。
1カ月程度の限られた時間で、受賞作続編、受賞作以外の長編とそのストック、短編、さらにプラスアルファの文章が必要となるのだ。単純に考えても、最低でも40万文字程度の文章を書かなければならない。
しかもそれまでと違い、編集者に見られるという意識をリアルに抱きながら、書かねばならないのだ。
そんなもの、筆が進むはずがなかろうもんっ!!

結局、その1カ月でできたのは、受賞作の続編途中までと、短編1つくらいのものであった。しかも、できたものと言えば、それまでの水増し文章作成術満載&ゼロ推敲のズサンなものである。
そんなものを、見せられるはずがない。

という気持ちでいながらも一応文章データをUSBに保存し、荷物に紛れ込ませてその時を迎えるのであった。

結論から言えば、編集者は僕の邪推していたことのひとつとて、問うてくることはなかったのである。

恥ずかしチィ~(/o\)

~その3へ続く~

その1の記事はコチラ
(2020.3.20-nonora.tyepwrite)