GⅠ・大阪杯 ~朕の壮大なる、国史・夢想~

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スカイブルーという色の名前はまさに今日のような空色のことを言うのだろう。ほのかに光沢を帯びているかのようなまぶしい青色。『抜けるような』と形容されるその爽快な色は、でも、どこかはかなげな印象をまとってもいる。単調すぎるがゆえ、世界が静止しているかのような錯覚を抱かせるからなのか。自ず、ため息が出る。
これに雲でも流れていれば、あるいは白い鳥の群れでも飛んでいれば、彩色は動的なものとなり、全く別の顔を見せるのだろう。どのみちため息がでるような光景だ。

空が、世界で最も大きな面積を持つ【最高のキャンパス】であることに違いはない。如何いかな画家とて手を出せるものではないだろう。
そう、神にでもならない限りは。
だから、
私は、
神になろう。

    ※※※
神になるにはどうすれば良いのか、その方法は分からない。だからと言って何もしないことは愚者の極みである。
私はまず人の頂点に立つことを思い浮かべた。そのいただきからならば神の御世みよがのぞけるようになるかもしれない。そうすれば、おのずと神への道が開ける。
そう思って我武者羅がむしゃら邁進まいしんした結果が、今だ。

戦国の世を一心不乱に駆け抜けた私は、手を伸ばせば空に届くかのような高みに立つことができている。
人の世にとどろ大阪城城主おおさかじょうじょうしゅ里之々金剛さとののだいやもんどとは私のことだ。
この天守から空に手を伸ばせるのは世界で私のみに許された特権である。
なのに、この空虚くうきょなココロの有り様はなんだというのだろうか。
掴もうとして動かした手が、何かを掴むことはない。神の御世も神への道も何も見ることはない。
去来きょらいする倦怠けんたいかん感。
これまでの努力の結果は、確かに誰しもが認める大成功である。しかし私にとってはただただ失敗でしかなかった。

ここに立つまでにどれほどの争いごとの数々を生み出したことか。そして、どれほど多くの命を犠牲にしたことか。

私は一度ひとみを閉じ、目と脳に焼き付いていた景色をリセットする。
そうしてから視線を城下町へと向ける。
私を中心にして果てしなく広がる我が城下町と稜線りょうせんの遥か先まで続く領土。町は多くの人でにぎわい、建造物が所狭しと並んでいた。
偉観いかんと言うに十二分。
まさに大観たいかん
ため息が出る。
しかし、理由は諦観ていかんによる。

春になると城下の至るところに植えられた桜木が、栄華を象徴するかのように雄大な彩色を施していた。それが今は赤黒い炎に包まれ、趨勢すうせいが世の常であることを示しているかのようである。
人々の怒号や泣き叫ぶ声、そして何かが壊れる破壊音がそこかしこから鳴り響き、そして融合し、世界に大きなひずみをもたらしている。
町の至るところから煙が上がっている。建物は崩れ、外部からの侵入者達の思うがままになっている。もう数日とて町も、城も持ちこたえはしないだろう。

この、反乱分子による闘争こそ、まさに私が存在してしまったからこそ起きたもの。
私の夢はもはや叶うことはあるまい。
潮時。
私が死にさえすれば、この争いの世にも終止符が打たれるのだろう。
罰。
だからこれは我欲がよくおぼれた者の贖罪しょくざいなのだろう。
「すまなかった」
私は我が領土の土となっていった多くの兵士達に向けて、小さくつぶやいた。
「今から、ちんもそちらに行く。そして謝ろうぞ」
そうして私は天守から飛び降りた。

    ※※※
春、花びらが木々をもこもこと薄紅色に染め上げている。一方で、その桜木の根元から広がる大地を、多くの人が埋め尽くしている。
ゆるゆると動く枝。それは木々がうきうきと会話をしているかのようでもある。にぎやかな人々の音に、触発しょくはつされるかのようにして。
それが、かなりの時を経た今、平成の人々が桜花おうかの中に見る情景なのだろう。
――――桜吹雪
風流ではないか。実に素晴らしい。

私は今、過去の罪をつぐなうかのようにして毎年そんな景観けいかんを生み出している。
私は今、桜の木の精神世界の中で生きている。一年に一度だけ花を咲かせるためのコアとして。
私は昔、桜の木の根元で死に、桜の命の一部となった。
そこでは当然のように、私の命令がゆえに死んでいった者達も桜の精神世界の一部となって生き続けていた。
白一面の桜木の精神世界。
そこに火の玉のような形をした、桜色をした私達がふよふよしているのだ。

    ※※※
「なんかぁ、ごめん」
私は彼らにそう言った。
桜の一生は長い。果たしてその終わりがあるのかも分からない。
永遠。
そんな世界で、私は私をうらんでやまない、かつての部下達と共存しなければならなかった。とにかくこの場所を、心安らぐ居場所にしたかった。

しかし、生前に私がしたことと言えば彼らの人生を刈り取るに等しきこと。そんな彼らが、そう簡単に許してくれるはずもなく。
「お前、何様だってんだよっ!!」
「そうだそうだ、しばけ、しばいとけっ!」
多くの者達がいきり立ち、私へと突進してくる。しかして精神体というものは何者なにものにも触れることができない。
スルーするぅ~。。。
「無駄なことはよしたまえ。ちんはこうして謝っているぢゃないか。もう良いぢゃないか、終わったことなんだし」
ふざけんなっ。お前、もはやここではちんでもなんでもないだろうがっ!」
「そうだそうだ、何が朕だ! 何朕だっ!」
多くの者達が復唱するかのように、前の者の声に続けて同じ言葉を連呼する。
桜の精神世界の中でこだまするの連呼。
それは微振動びしんどうとなり、やがて朕朕となり、木そのものを揺れ動かす大波となる。
そう、これこそが、桜木の、年に一度だけの活力となる。
朕朕咲朕朕咲朕朕咲朕朕……。

「うん、やっぱり、なんかぁ、ごめん」

春。
毎年こうして桜は動く。

    ※※※
快晴。抜けるように青い空。
ふいに一陣いちじん春風しゅんぷうが吹き抜けていった。
無数の花びらが私の手元をはなれ、空へと舞い上がっていく。
スカイブルーのキャンパスに薄紅色の雪が咲く。
見上げる。
それは世界で一つしかない最高のキャンパスに舞う、桜吹雪。
奇勝。
神のみが描けるキャンパスに描かれたのは優美絢爛ゆうびけんらんたる春雪しゅんせつ
私は、きっとになれたのだろう。       【珍話(朕話)・完】

競馬場のそばで咲く、桜の世界ではこんなことが起こっている。
はずがなかろうっ。
競馬に集中せぃ!!

と、いうわけで大阪杯(GⅠ)ですね♪
【春】【大阪】というキーワードを聞くと、大阪城公園の桜を思い浮かべてしまいます。ほんと綺麗です。
では今回もランキング形式で予想を発表したいと思います。

2018年4月1日(日)
大阪杯(GⅠ)
阪神競馬場・芝2000メートル
1着賞金1億2千万円也( ゚Д゚)

第5位
④シュヴァルグラン(現4人気)
大崩のない安定の成績を残しています。2走前のジャパンカップでは頂点に立つべく資質の持ち主であったことを見事に証明して見せました。しかしながら僕はこの馬の馬券をあんまり買わないことが多かったです。圧倒的な破壊力で魅せる走りを見せてくれる、というイメージではなく『堅実』という言葉を思い浮かべてしまうような優等生なイメージを持っているからでしょうか。馬券を当てるには優等生の方が絶対に良いのですが、僕という人間は『勝つも負けるも派手な印象の馬が好き』なのでしょう。今回は、しかし先週の高松宮記念でも応援した三浦皇成騎手のG1初制覇があるかもしれない、と思える馬であることもまた事実。今週こそは、という気持ちも込めて馬券からはずすわけにはいかなかったわけです。

⑭ダンビュライト(現8人気)
若い4歳世代を軸ではない、相手候補として馬券に入れておきたいという思いがありました。成績的に競り合っているように見えたミッキスワローとどちらを買うのかを悩みました。結果的にダンビュライトが直接対決では勝っているということでこちらを買うことに。

第4位
②サトノダイヤモンド(現1人気)
実績は間違いなくナンバーワン。さらに前走は負けはしたものの復調の兆しを感じさせる走りをしたな、というのが僕が持った印象。あっさり勝利してもおかしくない実力の持ち主であることは誰も否定できはしないでしょう。しかしながら、去年フランス遠征をしてからの成績を見る限り不安要素もまた小さくはない。その上で現状1番人気というのは馬券的に妙味がないので、軸から外すことに相成りました。(おそらく、直前では2、3人気くらいに落ちるとは思っていますが)

第3位
③ヤマカツエース(現12人気)軸①
このレースを予想するにあたり、何よりも先に思ったのが『4歳か5歳が勝つだろう』ということでした。そうして予想した馬達は軒並み人気をしてしまった(笑) そこで馬券的面白味がほしい思ってしまう僕。予想をし直しました。そこで目をつけたのがこの馬でした。かつてなんらかのGⅠタイトルを獲るかもしれないと思えるほどの走りを見せたことのある馬。しかし、さすがに6歳となり衰えがあるようにも思える。ただし、12番人気のくせに『もしも』の可能性が考えられるとすればキングカメハメハという偉大な父を持つヤマカツ!! 他の軸候補達が軒並み人気をしてしまったため、馬券収支を考えると、なんとヤマカツが軸①にならざるを得なかったわけであります(笑)

第2位
⑮スワーヴリチャード(現3人気)軸②
今年の競馬の代表格となるであろうと期待される馬です。名前のインパクトもさることながら、どことなく華やかさというか派手さを感じさせる風格を感じます。それは騎手であるミルコ・デムーロ騎手とシンクロする部分でもあり、人馬の相性イメージはピッタリ。圧倒的な1番人気になってもおかしくなかったことでしょう。しかし、現状は3番人気。直前には1番人気になりそうな気はしますが、それでもライバルと競ってしまっていることに違いはないわけで。その理由は前走の金鯱賞にあるのではないかと思います。というのも僕がそうなのですが、前走は勝ったのは勝ったのですが、なんというかもっと弾けるような勝ち方をすると思っていたのに、そうではなかったように思えたのです。辛勝というのは言い過ぎになるのかもしれませんが、それでも元々の期待値が高すぎる分、どうもしっくり来なかったという意味で、不安要素が少し生じたというところでしょうか。
ただし、僕の好きな『休み明けのレースで10キロ太ってレース出走そのレースで5着以内の成績を残し今回のレースでマイナス体重(たぶん)』という臨戦態勢でくると思うので、本心は軸①候補です。でも馬券としてはおいしくないので(笑)

第1位
⑧アルアイン(現2人気)軸③
オッズが発表される前の段階ではこの馬が軸①で単勝馬券も買おうと考えていました。しかし蓋を開けてみれば僕が想定していたよりも人気のようで、配当がかなり低かったのです。というわけで、スワーヴリチャードと同様、配当的妙味が少なくなりすぎるので軸①から外すことに。
この馬の安定感は過去の結果から言うまでもないことでしょう。ただし、そうは言っても、勝ち切れてはいないというのもまた事実。しかし過去のレースの相手関係や馬場の状態、レース展開などを考える限り、出走馬中、最もオールマイティな馬なのではないかなという印象を僕は持ったのであります。つまり器用な馬。
とういうわけで、またどこかで大仕事をやってのける可能性の高い馬だということで、馬券の主軸とするに至っていたわけです。もうちょっと配当があれば間違いなく軸①でした。

以上が大阪杯(GⅠ)の予想でしたが、今週はあと【ダービー卿チャレンジトロフィー(GⅢ)】だけに賭けるということで、続けて記事にすることにしました。

2018年3月31日(土)
ダービー卿チャレンジトロフィー(GⅢ)
中山競馬場・4歳以上ハンデ戦
芝1600メートル

これまでのレースでのパフォーマンスから②レッドアンシェル④グレーターロンドンがいともたやすく馬券の主軸候補に。
しかしこの2頭が人気するであろうことは予想に容易く、それでは配当的に美味しくない。さらにこのレースは例年伏兵的な馬が馬券に絡んできているという。
というわけで、馬券の収支的なことを考慮して伏兵的な馬を探すことに。
そうして何を血迷ったのか現11番人気ソルヴェイグを軸にすることに(笑)
距離適性という面で良く分からないものの、競走馬としての素質はそこそこ評価されてきた馬のような気がします。ただし、最近はもっぱら精彩を欠くレースが続き不甲斐ない結果が残るばかり。が、ゆえの11番人気なのでしょう。
もちろん『人気薄だから買う』というのでは、もっと人気のない馬を買わないことの説明がつかなくなるわけで。
ソルヴェイグを選んだ理由は、お休み期間中に10キロ太って前走に出走そのレースでは大敗したものの、そこから良い感じの期間があいての出走だからです。もちろん前走で5着以内に来ていれば最初から軸候補になっていたことでしょう。ただし、それならば僕以外の競馬ファンにもそう思う人が多くなるわけで、つまるところ人気がここまで落ちることはなかったはず。
不安要素が多い、というか不安要素ばっかりだけれど、11番人気に多くを求めてはいけない(笑) もしもの1発があるかもしれない、と思わせてくれるだけで買う理由としては十分なのです♪

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