初心者のための見立て競馬講座①~たくさんあるレースってけっこう単純~

Facebook にシェア
Pocket
このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る

 競馬入門の際、良く見られるパターンが馬券から入り、そのあとから競馬そのものを知っていくという形である。それも悪くはないのだが、たとえば野球で言えば、ルールも知らないのにいきなり監督業に触れさせられるようなものである。まずは野球と言うスポーツがどのような全体像を持っていて、どのようなルールで行われていて、その上でどのように経済的損得が乗っかっているのか、を先に理解する方が合理的である。何よりも、馬券からいきなり入ったところで、馬券が当たっているのにも拘わらず「キョトン」として良く分かっていない人もいたりする。その場合「その馬券、当たってるぞっ!」とあとから言ってあげなくてはならない。すなわちレースを観戦していても自分が買っていた馬が先頭を駆け抜けた、という快感を全く味わえていないということになる。結局、馬券が当たったとしても競馬の面白さが良く分からなかったという結果に終わることも少なくないのだ。
 なぜ馬券が当たると面白いのか。馬券が当たることにはお金の増減以外の喜びもある、ということも合わせて感じることができれば、きっと「キョトン」とすることはないだろう。もっと言えば、ハズレたとしても面白いと思えるようになるかもしれない。それは試合に負けても野球は面白いスポーツだ、と思える下地があればこそ。何も分からずに監督をやるよりも、まずは選手や観客から競技に参加する方が面白い

 さて、そんなわけで僕のこの競馬初心者用の記事では馬券の買い方などについてのレクチャーは1番最後に行うことにする。
 なお、説明を分かり易くするため、馬券を楽しむために不必要な情報は極力端折はしょることにする。そのため事実を簡略化して説明することもある。なので「事実とは違うぢゃないか!」という意見は却下である!!
 まず最初は、毎週末に行われているレースの全体像について書こうと思う。

 競馬は土曜日と日曜日に行われている。季節によって開催される競馬場が変わるのだけれど、たいてい2会場で行われている。
 たとえば京都競馬場と東京競馬場で開催という具合だ。その期間、その他の競馬場はお休みである。
 各競馬場では1日12レース開催される。よって2会場で開催されている場合は土曜日に24レース、日曜日に24レース、合計48レースが行われることになる。

 ではなぜ毎週毎週こんなにたくさんのレースを開催する必要があるのだろうか。
 その理由は、馬券をたくさん買ってもらって儲けを大きくしたいから、ということもあるだろうが、そこは考えなくて良い
 たとえば、野球というスポーツを考えてみてほしい。
 少年野球、高校野球、社会人野球、プロ野球、大リーグなど色んな枠組みが存在する。
 もしもこの全ての枠組みがなくなればどうなるだろうか?
 ヤンキースのマー君が小学生とばかり試合をする、なんてことにもなりかねない。そんなことになれば、何度やろうともマー君の圧勝ばかりで競技としての魅力が失われることになる。しかもその勝敗にお互いの賞金(年棒)がかかっているとなれば納得できるだろうか。きっと主催者にマー君をなんとかしてほしい、と訴えるはずである。
 馬にも個体によってかなりの能力の差がある。
 だから、ある程度能力の均一化を図るために、たくさんのレースを行い、勝った馬を上のクラスに上げていくようにしているのだ。

 競馬のクラスには色々あるが、今は分かり易く『新馬』『500万下』『1600万下』『オープン』などがあると漠然と記憶の片隅に置いておいてもらえれば十分である。

 まず『新馬戦』とは学生野球で言えば中学野球だ。ここで高校へ行っても野球を続けるか辞めるかが決まる。勝った者は高校でも野球を続けることになる、すなわち『500万下』クラスへと進級するのである。
 次に高校では甲子園へ向けた地区大会が行われる。ここで勝った者同士が県大会へと駒を進める。『1600万下』クラスである。
 そうして数多くのライバル達に勝った猛者達が甲子園、すなわち『オープン』クラスへの出場権を得るに至るわけだ。
 甲子園では何回戦もあるように、オープンクラスにもさまざまなレースがある。強豪校同士の戦いに勝てば、さらなる強豪校との戦いが待っている。2回戦3回戦と駒を進めれば当然相手は徐々に強くなる。競馬ではそれほどの強豪達のレースにG3じーすりーという格を与え、準々決勝クラスの試合にはG2じーつーという格を与えることで個人に勲章を与えられるようにした。そうして皆の最終的な夢である頂上決戦・甲子園決勝戦クラスに『G1じーわん』という最上の勲章を与えるようにしたのである。
 ただし、野球の甲子園と競馬の大きな違いは、競馬はトーナメント形式ではない、ということ。甲子園の場合は負ければ終わりだが、競馬の場合は、負けても同じクラスでの試合ならば馬が走れる限りは何度でも行え、上を目指すことは敗北以降も自由ということである。
 このように各クラスのレースが各会場で毎日12レース行われているというわけだ。

 では次に、より多くの観客が競馬に参加できるのは午前と午後どちらであろうか?
 当然、週末である。朝の遅い大人は多い。よって必然的に午後の方が参加者は多くなる。
 あなたなら観客が多い時間帯に、どのようなレースを用意するだろうか?
 普通に考えれば、勝ち進んできた強豪校同士の試合を用意することだろう。
 つまり、午前中は新馬戦やまだあまり勝ててない馬達のレースが行われている。そうして時間が進むに従って、レースのクラスが高くなるようにレースの順番が組まれているのだ。
 今後良く耳にすることがあると思う『メインレース』というのは、その日開催予定の12レースのうち、最も見ごたえのある試合、つまりより強豪同士のレースが用意される。基本的にメインレースは11レース目に用意され、その開催時間は15時30~40分くらいに一番盛り上がれるように設計されているのだ。
 簡単にまとめると、基本的には12R目を除いてはレース数が進むほど、強いクラスのレースになっていると思っておけば十分である。

 これで競馬ファンが初心者に競馬を勧める際、なぜ重賞レース、すなわちG1じーわんG2じーつーなど勲章の付いたレースを勧めるのか、その理由が分かったかと思う。
 あなたが野球の面白さを誰かに伝えるならば、中学生の1回戦か甲子園の決勝戦のどちらを見せるか、と問われれば答えは明白であろう。

 これが競馬のレースそのものについての大きな枠組みである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。