韓国探訪記③~蠱惑編・続~

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【前回のあらすじ】

 強靭きょうじんな精神をその体内に秘め、S級貴族の風格と誰からも愛されてしまう溢れんばかりの愛嬌を有する僕は、五つ星・ロッテホテルの『あなた様にならタダでスイートルームに宿泊してほしい。是非!!』という申し出を受けるも、これを高潔紳士こうけつしんしたるさわやかな挙措にて辞退。
 その後憧憬のしょうけい熱い眼差まなざしを向けてくるコンシェルジュに案内され、一般人とは別の入り口から直接カジノのVIPルームへと。
 そこでは僕がキープさせている二百年もののヴァンルージュを美女が用意して待っていた。僕はポケットに常に入れている100カラットのダイヤを取り出し、そっと彼女に差し出す。どうということはない、いつものことだ。
 彼女の後方のソファには各国のトップ達がすでに座っていた。僕の来訪に気づいた彼らの一人が代表して言った。
「あなたと会えることを何よりも楽しみにしていた。親愛なる友よ」
 潤んだ瞳に全ての愛情を込めた美女が、僕の腕を組んでくる。そして彼らが待つソファへのほんの短い距離をいざなってくれた。
 などということがなかった、ということが良く分かる哀しいお話をしたと思う。

 では話を続けよう。

 そのカジノ場は韓国人の入店は禁止されている。韓国国内にあって、海外国籍の者のみが入れるのだ。
 というのも、韓国人はカジノをすることを禁止されているらしいのだ。僕はそのことを知らなかった。
 自分の国の中にあるのに、そこに立ち入れないというのは一体どのような気持ちなのだろうか。そんなカジノのことをどのように感じているのだろうか。
 疑問に思った僕は、通訳をしてくれている韓国人がサムギョプサル屋さんに招待してくれる機会があったので、その時直接聞いてみることにした。

「あの、韓国の人ってカジノのことどう思ってますか?」
「カジキ…………ヤー、マグロっ。とってもおいしいっ!」
「いやいや、マグロじゃなくてカジノ。カ・ジ・ノ」
「カ・ジ・キ? あー!! お肉嫌でしたか? お魚食べたかたか?」
「違う違う。サムギョプサルすごくおいしい。ディスストア、グッドチョイス」
「ヤー、サムギョプサル追加しますか?」
「じゃあ2人前」
「▽◆〇☆▽◎◇※@$%&#’#%%$&”’ハハハッ(店員さんに韓国語で何か言ってる)」
「何か飲みますか?」
「じゃあこれをもう一つ」
「▽◆〇☆▽◎◇※@$%&#’#%%$&”’ハハハッ(店員さんに韓国語で何か言ってる)」
「で、ですね。韓国人はカジノしたいとか思わないんですか? えと、ギャンブル」
「ヤー、キャンプゥ。キャンプゥ楽しい」
「え? でも韓国人ってギャンブルしたら駄目なんでしょ?」
「キャンプゥ全然大丈夫ですよ。ハハハッ」
え? そうなの? さっき駄目って聞いたんだけど」
「そんなことない。誰に聞いたんですか?」
「えーと、あの、あっちに座ってる、あの青い服の人」
「あー、あの人はキャンプゥ嫌いねぇ。だからそんなこと言ったねぇ」
「え、じゃああなたはギャンブルするの?」
「もちろん」
「え、でも禁止されてるんでしょう?」
「ノー。お肉焼きまぁす!」
「え? お肉焼くギャンブルがあるの?」
「ありますよぉ。日本人キャンプゥでお肉焼かない?」
焼かない焼かない。馬が走るかパチンコくらいですって」
「あー、えー、ウマガシパチコ???…………ヤー、お肉追加しますか?」

 この通訳は日本のアニメで日本語を独学すること2年。意思疎通に十分な日本語を聞き話せるものの、まだまだ通じない日本語も多いことが分かった。 【さらに後半へ続く】

 

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