最近続いた不運①~不運に押しつぶされないために~

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 最近続いた不運をご紹介したいと思う。
 くれぐれも「そんな程度のことで不運とか言っちゃうんだ!」「小さい男だ!」などと思っても、口に出してはいけない。僕はとっても傷つきやすい(笑)

 ではまず1つ目である。

 マイカーの「左側のライトが消えている」との指摘を知人から受けた。その知人のことをここではちんさん】と呼ぶことにしよう。
 僕は珍さんのことを全面的に信用していないので、嘘に決まっていると瞬時に判断した。つまり珍さんは「左側のライトが特に煌々こうこうと輝いているゾ!」と言いたかったに違いない。
 ライトが綺麗だと思ったのならば正直に「左側のライトがとってもセクシーだ!」と言ってくれれば良いものを、まったくひねくれた知人がいたものである。
 しかして寛大かんだい聡明そうめいな僕である。その場は、珍さんの隠された本心をくみ取り「ありがとう」と紳士的に渋い声で言い、右手の人差し指と薬指だけを立ててコメカミのあたりに掲げる【紳士的ポーズ】ちぃーっス!的なをプレゼントしておいた。
 後日、珍さんが「お腹が空いた」と言ってきた。僕は珍さんのことを全面的に信用していない。彼の言葉はその逆が常に真なのである。そうか満腹なのか良かったね幸せそうで、と僕は珍さんの言葉を聞き流した。というのも僕はお腹が空いていたからだ。僕はご飯が食べたいっ! 気づかぬふりをして定食屋さんに入ることにしたのである。
 満腹の珍さんのこと、定食屋についてきたのは仲間はずれが寂しかったからだと思っていた。てっきりオレンジジュースだけでその場をしのごうという魂胆こんたんだと見抜いたつもりでいた。しかし、そこで珍さんは焼肉やら唐揚げなどバラエティ豊かな最もボリューミーなセットを頼んで、しかも平然とたいらげたのである。
 僕の脳に電撃が走った。
 コイツ、ホントウの、コトも、たまには言う?…………ぐはっ。
 ということは、まさか「左側のライトが消えている」との発言も100%嘘であるとは言い切れなくなる。嘘なら嘘で統一してくれなくては、いちいち発言の真偽しんぎ審議singingしなくてはならなくなるではないか。ややこしいヤツめっ!
 そこで僕は珍さんに絶対に感づかれないように、さり気なく迂遠うえんに遠回しにカマをかけてみることにした。
「車のライト消えてるって本当?」
「うん」
「………えっ
「はよ替えなあかんでぇー」
 ガガーン!! なんてこった!!
 珍さんのことを全面的に信用していない僕である。しかし僕の巧みに迂遠な質問には、どうしようとも「嘘発言」を作意することはできないはず。つまり、珍さんのこの発言に限り、信用することが可能となるわけだ。
 僕は慌てて車の左側のライトを確認しに行った。煌々と輝くセクシーライトであることを心から願った……しかし、残念なことに、ライトにセクシーさを一切感じることができなかったのである。
 仕方なく、僕は車屋さんに車を持って行った。正しくは乗って行った。
「いらっしゃいませーぃっ!」
 たとえばお葬式に来る人は悲しみに暮れているものである。それを明るく出迎えるのは失礼に当たる。その沈んだ心をおもんばかるしめやかな対応というのが【心】こころというものであろう。同じようにライトがってしまい悲しみに暮れている僕なのである。そんな僕に向かって太陽のように明るい挨拶をする店員とは如何いかがなものか。そんなに僕の不幸が面白いとでも言いたいのか。
 これはクレームものだっ! と僕はその明るい表情と発声をする店員に近づいた。多くの男がお近づきになりたいと思うであろう美人女性であった。

「いらっしゃいませ、どうなさいましたか?」
あー、いやー、そのぅ、葬式にその明るさぁぁわぁ……」
「は?」
「あ、いやぁ、えへえへ。えと、ライトがね、消えー、まし」
「ライトの交換ですか?」
「そ、そぅぁーかな。そぅぅぅなのかな。あいやぁ、そうじゃないこともなきにしもぉー」
「会員カードはお持ちですか?」
「ふぃぃ」
「お作りになられますか?」
「はぁ、えーと」
「どうなさいますか?(ニッコリ♪)」
「あ、あなたのようなお美しいぃ女性の会員にならーば、喜んぅんで!!」

 まったくたくみな誘導であった。
 彼女の個人的な会員になると思わせておいて、ただのお店の会員カードを作らせるその鮮やかな手口や、むしろアッパレ
 車に詳しくない僕である。店員さんにすべてをゆだねることにした。
 作業終了後僕は店内放送で呼び出されることになった。
 そこで衝撃の事実を告げられることになるのである。
 僕も作業員の方も、てっきり電球が切れているだけ、と思っていた。しかし、電球を新しくしてもセクシーライトは煌々としてくれなかったのである。
 ライトの根幹部分、その機構そのものが壊れているというのだ。その故障原因は不明でそれを詳細に突き止め修理することは非常に難しいらしい。それで修理をしたとしてもまた同じ不具合が生じる可能性は高い。ゆえに、機構そのものから付け替えた方が良いとのことだった。
 電球だけのことだと思っていた僕である。高くても1万円もあればお釣りがくると思っていた。しかし機構そのものを発注すれば10万円近くかかるという。しかもこれ、何か他の方法でうまく誤魔化し誤魔化し使っていくことができないのだ。というのもライトがつかない車は車検に通らない。車検に通っていない車で公道を走るのは違法行為に当たる。今の車に乗り続けるのならば、必ず10万円近くを支払い、ライトをセクシーモードにしてやらなければならないのだ。
 思わぬ出費である。しかもその出費、僕に何か身をもって得を感じさせるものではない。
 どうせ10万円使うのならば、さきほどの美人店員さんのために使いたい。
 そう思った。
 そこでハタ!となった。
「あ、でも、このお店でお金を使うということは、回り回って彼女のお給金にっ! よ~し発注だぃっ!」

 そんなわけで、最近の不運第1弾は、思わぬ10万円の出費でありました。

本項のまとめ
 登場人物中、本当のひねくれ者は誰でしょうか?
 答えはWEBで♪
 って、
 珍さんだってばっ!!

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